ビジネス英語を教えていると、意外なことをよく耳にします。
「仕事の話は大丈夫ですが、雑談が苦手なんです。」
実は、ビジネスの話よりも、雑談のほうが不安だという生徒さんは少なくありません。
仕事の話なら、テーマも目的もある程度決まっています。専門知識もあります。
でも、雑談は違います。
何を話すのか分からない。相手が何を言うのか予測できない。会話をどう続ければいいのか分からない。
だからこそ、雑談を難しく感じるのです。
でも、ここで一つ考えてほしいことがあります。
そもそも、私たちは何のために雑談をするのでしょうか?
例えば、こんな場面です。
初対面の人と偶然出会ったとき
カンファレンスやネットワーキングイベントで
海外から来たお客様を空港に迎えに行くとき
会議の開始前に、他の参加者を待っているとき
お客様がオフィスに到着して、仕事の話を始める前
会議の後、お客様や同僚と食事や飲みに行くとき
状況は違っても、雑談には大きく分けて3つの目的があります。
① 相手とのつながりを作る
雑談は、相手との間に小さな橋を架けるようなものです。
お互いを少し知り、共通点を見つけ、話しやすい関係を作る。
必ずしも深い話をする必要はありません。
まずは、相手との距離を少し縮めることが目的です。
② 気持ちや雰囲気を切り替える
例えば、初めて日本を訪れたお客様が、Google Mapsを見ながら慣れない場所にあるオフィスを探してきたとします。
ようやく到着した瞬間、その人はまだ「移動モード」です。
そこで、いきなり本題に入るよりも、少し会話をすることで、リラックスしてもらうことができます。
雑談は、相手が次の活動に気持ちを切り替えるための時間にもなるのです。
③ 一緒に過ごす時間を自然に埋める
会議の開始を待つ5分間。
お客様を駅まで案内する10分間。
こうした時間は、必ずしも仕事の話をする時間ではありません。
でも、誰かと一緒に過ごす時間です。
雑談は、その時間を自然で心地よいものにする役割もあります。
もちろん、常に話し続ける必要があるわけではありません。
大切なのは、この3つの目的が独立しているわけではないということです。
例えば、お客様を空港からホテルまで案内するとき。
移動時間を自然に過ごしながら、相手にリラックスしてもらい、同時に関係を築くこともできます。
一つの雑談が、複数の目的を果たすこともあるのです。
だからこそ、雑談をするときに大切なのは、面白い話題を次々と見つけることではありません。
「今、この会話は何のためにあるのか?」を理解することです。
目的が分かれば、どんな話をすればいいのかも考えやすくなります。
英語の雑談が何のためにあるのか分かったところで、次回は、話すべきこと・避けたほうがいいことを見ていきましょう。お楽しみに!